変人日記

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物書き志望のヅカオタの雑記帳

星風まどかの専科異動

先日、驚きの発表がありました。

 

kageki.hankyu.co.jp

 

宙トップ娘役星風まどかの専科異動。

 

少し前にまどかのミュージックサロンの発表がされており、

まさか宙トップコンビ退団か…?

でも、真風さんのディナーショーは発表されてないし、もしやまどか単独で退団?

まだ若いのに…

宝塚ホテルの記念イベントの1つなだけであれ!!

 

なんて思っていたんですが、まさかの異動でした。

 

トップ娘役の異動

トップ娘役が別の組に…というのは近年稀に見る異動です。

 

私が宝塚を観るようになってからは初めて。

1番最近あったのは檀れいさんが月組でトップ娘役になったあと、専科を挟んで星組トップ娘に就任しています。

それが2001年のこと。

 

花總まりさんも雪トップ娘やってから宙トップ娘やってますけど、これは宙組が創設されたからだからちょっと違うし、それまでも頻繁に行われていたというわけではないようです。

 

今回が20年振り。

 

もちろん、まだまどかが別の組でトップ娘役を務めるとは限らないわけだけれども、轟さんのように色んな組で主演するわけでもないでしょうし、星蘭のように映像専科ということもないでしょうから、十中八九他の組でトップ娘役になるのでしょう。

 

宙トップコンビも就任してから結構経つし、真風さん退団のまどか残留で後任キキちゃんと組んで、先に退団→天彩峰里ちゃんにバトンタッチ…って流れを想像していたので、なんとなく残念。

 

発表の順番

今回、この一連の騒動(ファンにとっては騒動)の発表順が物議を醸しています。

 

星風まどかミュージックサロン

潤花、宙組次期トップ娘役決定

星風まどか専科異動

 

まどかの異動よりも先に潤花が宙組の次期トップ娘役だと発表されました。

 

発表されたのは同日ではありますが、ホームページのニュース欄でも潤花就任→まどか異動の順で掲載されています。

 

普通、まどかの異動を先にお知らせするのが筋ってもんじゃない?

 

私がこの発表を知ったのは、どこかのニュースサイトの「潤花宙組トップ娘役決定」って記事がスマホの待ち受けにリコメンドされたからなんですけど、

潤花どうこうより「は?まどかは?」ってなりました。

 

だってまどかの異動はまだ聞いてなかったんだもの。

 

トップ娘役の退団が決まって、次は誰がなるのかを今か今かと待つのが通常の流れなわけですから、先に次期トップ娘を発表するのはご法度じゃなかでしょうか?

 

まどかの異動先は

前述の通り、専科に異動という事は十中八九、別の組でトップ娘役になるということだと思いますが、どこの組でトップ娘役になるのでしょうか。

 

現在、トップ娘役の退団が決まっているのは、花、月の2 組。

 

個人的には月組かなぁ、と思っています。

 

花組の華優希ちゃんが退団を発表したのはつい先日。

 

コロナでストップされた期間があるので、華ちゃんがいつ退団を決めて劇団側に伝えたかにもよりますが、時期的に難しいのではないかな、と。

 

何より、何でもそつ無くこなすまどかと、れいちゃんのコンビは想像つきませんし、華ちゃんからまどかにバトンタッチというのもちょっと…

 

とは言え、月には海乃美月…くらげちゃんがいるわけで。

次の雪トップ娘が98期のきいちゃんから96期のひらめちゃんになったところを見ると、97期のくらげちゃんでもおかしくない。

 

が、れいこさんとくらげちゃんのコンビは見すぎていて新鮮さがない…という欠点が。

次のダルレークもれいこくらげコンビなんですよね。

 

サイコパス月組人事ですから、大人しくれいこくらげコンビにするかどうか…

 

それに、月の別箱はくらげ無双だし、新公ヒロインも毎回バラバラ。ちゃぴがいた間の新公ヒロはさくらがやることが多かったので、くらげちゃん以外に準備OKの娘役がいないんですよね。

 

れいこさんならビジュアル的にもまどかと合うのではないでしょうか。

 

次期宙組トップ娘

私、雪組は2016年のちぎさんのケイレブハントを最後に観てないんですよ。

だから、潤花ちゃんがどんな子か全くわからず。

 

夢白あやちゃんとトレードになったわけですが、ヒロイン経験は夢白あやちゃんよりは多いみたいですね。

 

トレードなんてせずに宙組で夢白ちゃんに力つけてもらって、まどかの次はじゅりちゃんにしたらよかったのでは?

 

宙はまた別組からトップ持ってきて…自組で育てる気はないんでしょうか。

 

 

 

 

 

友達に連れて行かれたレストランは

随分ご無沙汰してしまいました。

 

世の中ではコロナが流行しておりますが、私は今のところ元気です。

 

このコロナ、医療現場は大変だし、私も仕事に少なからず影響出てるし、もちろん早く終息して欲しいのですが、1ついい事もあったんです。

 

それが、気が乗らない誘いを断ることが出来るということ。

 

 

数年ぶりの再会

これはコロナが流行する2年ほど前(だったかな)のこと。

 

経緯は忘れましたが、高校時代の友人Aが近所(と言っても2駅か3駅か離れてたけど)に引っ越してきたことがわかり、比較的家の近かったBも加えて、3人でご飯に行くことになりました。 

 

Bとは頻繁にやり取りしていたのですが、Aと会うのはもはや何年ぶり?というレベル。

少なくとも10年は会ってない。

 

それでも年齢を重ねるにつれて、1年間がぐっと短く感じられるようになったアラサーな我々。

あまり時の流れを感じることなく、楽しい時間を過ごすことが出来ました。

 

せっかく近くに住んでいるんだから、また近いうちに会おう!とその日はお別れしました。

 

 

2度目の再会

また近いうちに会おうとは言ったものの、前述の通り、1年間がぐっと短く感じられるようになったアラサーでありますから、1ヶ月なんて新幹線(ひかり)のように去っていくわけで。

近いうち=せいぜい3ヶ月~半年くらいを考えていたのですが、翌週には早くもAから次のお誘いがありました。

 

本当に近いうちだなwwと思いながら、了承の返事をしました。

家が近いとは言っても、Aと私に比べてBは少し離れていることもあり、今回は2人で会うことに。

 

Aの知り合いがレストランをしているので、そこに行かないか、と提案されました。

特にこだわりはなかったので、承知すると、指定されたのは少し辺鄙な駅でした。

 

そこに住んでいる人しか使わないようなそんな駅。

ピンとこなくて乗り換え案内アプリで検索したくらい。

 

なんとなく、この時点で嫌な予感がしました。

 

数年ぶりに再会した友人に…っていうのはよくある話だし。

でもね、まさかね。

 

それでも一応、駅名と料理のジャンル(イタリアンとか和食とか)で検索してみました。

 

出ない。

 

いや、出るのは出るんですけど、明らか違うだろ、っていう店しか出てこない。

知り合いのお店ってことだし、こじんまりしていてネットに載るようなところではないのかもしれない。

 

そう、自分に言い聞かせ、夫に「まさかそんなことはないだろうけど、もしかしたら」なーんて笑って出かけました。

 

 

知り合いのお店

指定された駅は、急にどこかの地方に飛ばされた?と思うくらい駅前に何も無く、今回のことがなければ絶対降りないような場所でした。

 

Aによると、店は少し離れているとのことで駅から15分…20分まではなかったかな…とにかく結構な時間歩きました。

 

はじめは高校時代の話なんかをしながら楽しく歩いていたんですが、進むに連れてAの足取りがゆっくりに。

 

申し訳なさそうな声で

「今から行く店、身内でやってる感じで…」

 

個人の家を改築って感じなのか?

 

とうとう足を止めて

「今から行く店、施設の中にあるカフェって感じで…」

 

美術館にあるカフェみたいな?

 

 

いや、もうわかってたんですけど…

私の仮説が彼女の言葉1つ1つでどんどんガチガチに固められていくのはわかってたんですけど、自分で自分相手に惚けながら、ゆっくりゆっくり歩いて着いた先にあったのは、

 

宗教施設

 

ですよねー…

 

 

宗教施設と怯える私

彼女の言った通り、施設内にカフェという形で店がありました。

 

詳しいことは避けますが、まぁ、想像していたような普通のレストランじゃなかったよね。

 

信徒の人がそこらじゅうにいて落ち着かないし、味もよく覚えてないです。

 

でも、Aが食事をしながらその宗教の良いところをちょくちょく挟んできたのはよく覚えてます。

 

以前、エステの勧誘の話でも書いたんですけど、私はとにかく押しに弱い。

ここで宗教の勧誘にあってしまったら上手く切り抜けられる自信がありませんでした。

食事中は勧誘された時にどう断るかで脳をフル回転させていました。

 

食事が終わったら、とにかく早く帰らなくては。

 

…と思っていたのですが、食事終了後、Aがお祈りをするので付き合って欲しいと言うのです。

 

残念ながら、これの断りパターンは考えてなかった。

 

「え、あ、うん…」

 

曖昧に返事をしてしまったため、Aについてお祈りの部屋についていくことに。

 

ここでも勧誘されたり、勝手に祈られてぼられたりするのでは…と身構えましたが、そういうことはなく、言葉通り、Aのお祈りに付き合っただけでした。

よく知らない宗教のお祈りはなかなか興味深かったです。

 

結局、勧誘されたりお金を請求されたりすることはなく(ご飯代だけ払った)、2時間ほどでその施設をあとにしました。

 

勧誘したかったのかどうか

駅までの道すがら、色々話してくれました。

元々ご両親が入っていて、幼い頃から信徒だったこと、毎週お祈りのために今の施設に通ってること、などなど。

 

私自身は無宗教ですし、実家も特に宗教を信じたりはしていません。

 

それどころか、私はキリスト教の学校に通い、兄弟は仏教の学校に通うという混沌っぷり。

クリスマスを祝い、正月には神社に初詣に行き、お盆にはお寺に墓参りに行く。(最近行ってないけど)

まぁ、日本人なんてそんなもんですかね。

 

幼稚園はカトリックで、日曜学校に通ったりしてましたから、宗教に全く縁がなくてめちゃくちゃ抵抗がある、とかではない。

 

ではないけど、やはりキリスト教や仏教、イスラム教などのメジャーじゃない宗教については「勧誘されるのでは?」という不安はあります。

 

今回、勧誘はされませんでしたが、宗教の良いところをちょいちょい話に挟んできたり、詳しい説明をせずに宗教施設に連れて行ったり。

 

最初から説明したら来てくれないってわかってたから、こんな騙し討ちのようなことをしたってことですよね。

説明されてからだったら、確かに行かなかったと思いますが。

 

それでも、Aにとっては幼い頃から慣れ親しんだ宗教施設なわけで。

なのに、そんな騙し討ちみたいなことをしないといけない、言い訳しながら連れて行かなきゃいけないって、言い方は悪いですが、良くないことに引き入れようとしてる意識があるってことでは?

 

メジャー宗教じゃないってことで偏見を持つ人が多いってこともあるんでしょうが。

 

Aは自分が信じてるものを否定されたり、友人関係を切られる可能性があったわけで、それを省みずに誘った勇気はすごいな、と思うんですが、勧誘するわけでもなく…そこまでの自傷行為をする必要はあったのでしょうか。

 

宗教で変わる友人関係

今回のことで距離を置いたり、友達辞めるなんてことはありませんが、まぁ、二度と行きたくはないよね。

 

定期的に誘われて徐々に引き入れられたりするかもしれないし。

 

その後も2人で会いましたが、例の知り合いの人がやってるレストランに誘われることはありませんでした。

本当に何がしたかったんや。

単に自分が信じてるものを紹介したかっただけなのか?

 

そして時は流れ、今年。

 

ランチに誘われたので了承したところ、例の店を指定されました。

 

ここで最初の話に戻るわけです。

ちょうど緊急事態宣言が出るかどうかって頃だったのでコロナを理由にお断りしました。

 

ランチはいいけど、あの店は嫌って…宗教施設に行きたくない!って理由しかないじゃないですか。

でもそれを伝えるのははばかられる。

コロナがあって良かった…と不謹慎ながら思いました。

 

ただ、次誘われたらどうしようかな…

【感想】REDandBEAR クイーンサンシャイン号殺人事件

七海ひろきさんの退団後初の主演舞台を見に行きました。 

 



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RED and BEAR クイーンサンシャイン号殺人事件

サンシャイン劇場

2020/1/24~2/2

原作:林誠人

脚本:天真みちる

演出:中島康介

主演:七海ひろき

出演:西岡德馬、新田恵海、佐奈宏紀、近藤頌利、遊馬晃祐、正木郁、三原大樹、堀田優希、柴小聖後藤夕貴

 

 

初日に德馬さんが「犯人はシーッ!」って言ってたので、犯人は書きませんが、ネタバレはあるのでご注意ください。

 

ミステリよりもコメディとして見るべし

まずはお芝居の感想から。

 

このRED and BEARには過去に公演された舞台をアレンジしたものになっています。パンフによると、原作とは全く別物になっているとのことですが、私は原作のお芝居を見たことがないので、あくまでもRED and BEARでの感想です。

若干上から目線が入るかもだけど許して。

 

今回の脚本は元花組の天真みちる(たそ)です。

何故たそが脚本を?という疑問......

遡れば、何故宝塚で全く絡みのなかった(ように見える)たそがちょいちょい出てくるの?という疑問は常々感じていたのですが...

 

私の中では、お芝居の最重要項目はストーリー。

以前、地球ゴージャスの舞台を見に行って、役者の良さを引き出すのを目的にした舞台は自分に合わないという結論が出ました。

 

 

ブログには書いていませんが、以前、宝塚の娘役OGが出ている小劇場の舞台を下北に見に行ったことがありました。

その時は、芝居の最中に突然演者が全員でLOVEマシーンを踊り出すという謎の演出があり、度肝を抜かれました。話の前後の繋がりはまるっきり無視で、どういう意図があって、こういうことをしてるんですか?って問いただしたいぐらいだったんですけど、周りが普通に笑ってるから、この界隈だと普通のことなのか...こちらも自分には合わないなと納得させました。

 

ストーリーに全く関係ない見せ場やその場しのぎの笑いを入れたお芝居は私は好きになれない。

 

今回のたその脚本は七海さんを1番目立たせつつも、全ての役者にスポットをあて、ストーリーも破綻しないようにうまくまとめてるな、と思いました。

 

正直、七海さんを推しまくって、七海さんとその他みたいになってしまっていたらどうしよう...と思っていたので、その点は安心でした。

主演だからって特別扱いが過ぎる!みたいなことになるのを恐れていたので...

 

今回はそういう私のNGスイッチは押されませんでした。

アドリブを加えられる点をあらかじめ数箇所設け、複数回見に来ている人にも飽きさせないような工夫をしているのは、宝塚ファンをよく理解しているからでしょう。

オープニングがしっかりあったのもよかった。

投影される役名のフォントも色もレトロでミステリという題材にあってたし、タイプライターで打つような演出も◎。

観客を巻き込んでの演出や、キャスト一人一人にメインとなって歌う場面があるのは非常に良かったと思います。

 

事件が発覚した時、観客の皆さんにも事情聴取するからね、と言ったのに、実際にしなかったのは勿体なかったかな。

あった方が面白くなってたかなって思います。

あと、仕方ないのかもしれないけど、舞台セットが変わらないのが気になりました。

お芝居的にも場所は同じだし、階段があったり、背景が変わったり、幕を使ったりと工夫してはいるんですけど、普段宝塚を見ていると少し物足りなく感じてしまいました。

 

演出は良かった。脚本も短い時間の中で出演者それぞれにスポットが当たっていてよかった。

 

ただし、ミステリという点に注目して見ると穴だらけです。

 

もちろん、小説と舞台は並べちゃいけないとは思うんですが、動機がしっかりしている分、その他が甘いんですよね。

 

脅迫状を手書きにしたり、指紋ベッタベッタ残してるのは、まぁ、犯人が幽霊だっていうアピールだと置いといたとしても、3人目の殺害は密室殺人なのに方法が明かされなかったし、犯人が3人目に罪を擦り付けようとするのも下手くそすぎる。

そもそも、犯人を名乗り出た側も強引すぎる。

 

2人目の殺害に関してはよくある手法だけど、この方法だと確実に殺せる可能性低いですよね。

歌詞に沿って殺していってるのに、余計な人まで殺しかねないし。

コナンでも、確実に狙うためにもうワンクッション挟んでる。用意周到に準備した割には甘い。

 

七海さんが犯人2人の繋がりを気付く場面はさり気なくてよかったかもしれないけど、チョイスが微妙...

ミステリだとヒントを読者に開示するのが鉄則だけど、焼身自殺とか、1人だけ珈琲飲んでないとか気付いて欲しいところがわかりやすすぎるのにそこはそれなんかーいっていう。

(3人目の被害者が、犯人名乗り出たのは想定外だったみたいだから、あえて珈琲飲まないで注目を集めようとしたわけじゃなさそうだし)

 

ミステリにおけるありきたりな手法がとっても沢山重ねられていて、ミステリの部分だけを取り出して見てみると残念な仕上がりでした。

 

ただ、コメディの手段として殺人事件を使ったと見れば面白かったんじゃないかと思います。

 

最初、イタコ降臨もストーリーには全く必要ないと思ってたけど、犯人が幽霊かもしれないという印象をよりつけるためには効果的だったし、ストーリーから大きく逸脱していたわけではなかった。

アドリブで絡まれる七海さんという点では、ファン的にも美味しかったですし、頭に残る曲で段々くせになってきます。

 

藤井大介先生のショーみたい。

最初は「え?」って思うんだけど、繰り返し見てるとハマってくる感じ。

 

 

七海ひろき主演舞台として

ミステリアスな探偵という役は、七海さんに非常に似合っておりました。

この為に染めた赤い髪もずっとこの色だったよねぇ?というくらいお似合いで馴染んでおりました。

 

歌あり、ダンスあり。

ですが、宝塚とはまた違う新鮮さがありました。

他の人が歌ってる場面で後ろで踊ってるのなんて、宝塚でもしょっちゅうありましたが、ショーだとタカラジェンヌの「私を見て!」というオーラがすごいのに、ここではそれを消して、無表情でバックダンサーに徹しているのが、とっても新鮮で面白かった!

 

何より、男性の中に混ざっても、男役として存在し、更にカッコイイと思わせてしまう七海さんは流石でした。

 

残念なポイントがあるとすれば、役が薄いところ。

ただ、物腰の丁寧なミステリアスな探偵、というだけなんですよね。

途中、BEARのしょーもないギャグを面白がって1人で笑うって箇所があるんですけど、そこ1箇所だけだし、キャラ付けとしては弱い。

 

七海さんの中性的な雰囲気と高貴な佇まい、西岡德馬さんとの対比がシッカリしているから良かったけど、出来れば何かもう1つキャラを立たせられるものがあればよかったかな。

 

その他の出演者

まずは西岡德馬さん。

若いメンバーの中に德馬さんがいることで、舞台が締まってる印象を受けました。

惚けた感じもとっても面白く、アドリブの際の返しも流石...!という感じ。

 

バンドメンバーも4人の個性がバラバラで見応えあったし、喧嘩の場面は宝塚にない男性ならではの迫力がすごかった!

あと、遊馬くん演じるタイセイのジャンプ力がとにかくすごい。

必見です。

 

新田恵海さんは、流石の歌唱力。

元々高いお声なんですけど、エンディングの歌はお芝居の中より更に高くしているように聞こえました。

ただ...ただね、なんでマネージャーなのにあのお衣装なのか...

最初、バンドとは別の出演者かと思ったよ

 

あと、沢口靖子役の後藤夕貴ちゃん!

ポッシのメンバーだったんだねーー

ハロプロエッグだったから、グループ名(チャオベッラに変わったことも)は知ってたんだけど、パンフ見るまで気付かなかった。

登場シーンが印象的で、白衣の助手役がハマってました。

 

パーサー伊藤役の佐奈宏紀くんは本人のキャラが秀逸。面白すぎる。

キャラクターを知ってからお芝居見ると、ところどころで佐奈くんらしさが出てるのが見えてクスリ。

ご挨拶での七海さんとの絡みは最高です。

 

ブタカンと衣装の2人も、キャラが立ってて脇を締めてます。

ブタカンが都合のいいやつすぎて面白い。

 

また七海さんの舞台が見たい

10ヶ月ぶりに七海さんのお芝居を見ました。

指先から視線の先まで意識が行き届いた七海さんのお芝居を見ることができて本当に幸せでした。

 

サンシャイン劇場のどこの席に座っていても、七海さんの温かい視線を感じます。

 

2階席にもしっかり目線を投げるところ、宝塚の時と変わってなくて心がじんわりしました。

 

今回のお芝居も新鮮で良かった。

次は海外ミュージカルとかも見てみたいなぁ。

また新しい七海さんが見れる日が来るの楽しみにしてます。

 

 

【感想】宙組 El Japon/アクアヴィーテ!!

宙組さんのEl Japon -イスパニアのサムライ-アクアヴィーテ!! ~生命の水~を観劇してきました!

 



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真風さんがトップになってからだと、天は赤い河のほとりオーシャンズ11は見ているんですが、異人たちのルネサンス/白鷺の城は見れていません。

ということで、宙組さんのショーはほぼ2年振りになります。

 

色んな組を見させて頂いていますが、どの組もやっぱり色があって、どんなにメンバーが入れ替わっても、初めて見た時から変わらない「宙組らしさ」が受け継がれていて、感動しました。

 

というわけで、以下感想。

ネタバレありますのでお気を付け下さい。

 

お芝居 : El Japon ‐イスパニアのサムライ‐

 

スペインにはjapon(ハポン=日本)姓の人がいるらしく、そこから着想を得たオリジナル作品です。

 

Japon姓の人々が何故生まれたかを歴史を交えながら描かれています。

 

1幕だけですが、盛り込み過ぎることも足りなさ過ぎることもなく、綺麗にまとめられていて、面白かったです。

 

真風涼帆演じる蒲田治道の過去、星風まどか演じるカタリナの過去、そして和希そら演じる藤九郎の葛藤...

 

トップコンビに焦点をあてることが多いですが、プラスで治道の過去と藤九郎の葛藤が合わさっていることで、より広がっていてよかったな、と思います。

 

真風さんが出ずっぱりだったり、遥羽らら演じる藤乃の出番がちょっと少ないな、とか芹香斗亜演じるアレハンドロがもうちょっと掘り下げてあったらな...なんて思うところもあったんですが、アレハンドロは最後に良いところかっさらっていきますし、バランスよくまとめられていました。

 

日本とスペインの差がハッキリ見えるのが◎

オープニングから日本人の真面目さとスペイン人の明るさが明確に書き分けられていました。

 

もちろん、衣装やメイクも違うんですが、台詞や所作にもその差が表れているのがとても興味深かったです。

 

「飽きちゃったから日本人もういいや」というスペイン国王(星吹彩翔)に対し、生真面目に貿易交渉を迫り続ける支倉常長(寿つかさ)。

 

少し前まで楽しく踊っていたのに「お付き合いするなら最低でも貴族じゃなくちゃ」と使節団のお相手を跳ね除ける伯爵夫人(桜音れい)&王女(愛咲まりあ)と急にそっぽ向かれてオロオロする金蔵(愛海ひかる)&九郎右衛門(鷹翔千空)。

 

他にも「その人はあなたの恋人ですか?」とド直球な質問をするカタリナに対し、「お慕いしておりました」と治道。

 

また、カタリナと治道がダンスをする場面では、スペイン人であるカタリナと日本人である治道の手つきが全く違うんです。

クルクルくねらせるカタリナと盆踊りのような手つきの治道。文化の差と時代を感じられて、流石だなと思いました。

 

短期間での恋愛も不自然さがなく◎

宝塚歌劇のお芝居では、短期間で恋に落ちて結ばれる...みたいなことがままあるんですが、今回も出会って間もない2人が恋に落ちて結婚する、という流れになります。

 

星組のGOD OF STARSでは、アイリーンは一体いつの間にホンシンシンを好きになったの!?とツッコミました。

これは嫌な奴→恋に急展開したことに加えて、2人のシーンがほとんどなかったこと、コメディを優先させたことが原因だったんじゃないかな、と思います。

 

今回のEl Japonでは、信頼→恋への変化になっているんですね。

また、危ないところを(またかよ、と思わせることなく適度に)何度も助けていること、お互いに尊敬し合っていることが見えることから、不自然さはあまり感じませんでした。

 

恋愛的な要素は使節団の日本への帰国が決まった時の飲み屋でのやり取りしかないんですが、2人の気持ちはその1場面の演技に凝縮されてました。

 

2人の気持ちは同じだった!!

 

1つ突っ込むなら

最終的に治道と藤九郎は船に乗り遅れます。

アレハンドロの機転で治道にはカタリナの夫としてスペインで生きる道が用意されますが、藤九郎はどうすんの...?

 

だって、あんなに「キリスト教以外の人をこの地に住まわせるのは大罪だ!」って言ってたのにさ。

 

それを言ってしまうと、治道もキリスト教ではないんだけれど。

 

まぁ、アレハンドロがどうにかするんでしょう。洗礼を受けてキリスト教徒になれば、とりあえずOKなのかな。それで、エリアスと修行に励むのかな。

 

 

ショー:アクアヴィーテ ~生命の水~

 


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藤井大介先生演出の、お酒をテーマにしたショー。

 

今回はウイスキーがテーマになっています。

 

花組のサンテは藤井先生演出のワインをテーマにしたショーで、客席降りで観客とワイングラスを合わせる演出がありましたが、今回もロックグラスの販売がされています。

 

これ、恥ずかしくて手を出せない人でも気軽に出せるし、ジェンヌさんも手を離してくれなくて動けなくなる...なんてこともないし。

何より儲かる!

とっても良い案だと思います。

 

プラスチック製ですが、かなりしっかりした作りだし、500円とお安いので、通路側の席の方はオススメです。

私はどの席も中側だったので、買いませんでしたが。

 

バランスのとれた内容と歌割り

今回は、各場面、しっとり、ポップ、セクシーなどなどバランスの良い構成になっていました。

 

ジャンルとしてのバランスの良さもありながら、私が気になったのは、各場面のメインで歌ってる人!

 

例えば、星組だと華鳥礼良(もうやめちゃったけど)、白妙なつ、夢妃杏瑠など、歌うまさんにある程度偏ってしまっているところがあると思うんですが、今回の宙組はここが偏ることなく、色んな人の歌が聞けたかなーと思います。

 

今回で退団してしまう星吹彩翔&桜音れい、

同期コンビ和希そら&瀬戸花まり、

遥羽&天彩×留依&鷹翔の若手組などなど

 

北翔さんのディナーショー(巴里祭だったか?)で、実家が徳島のお漬物屋さんでーって紹介されていたせっちゃん(瀬戸花まり)ももう上級生なんだなーとしみじみ

 

せーこちゃんが辞めてしまった今、宙組ゾフィーが1番似合うのはせっちゃんでしょうね。

ド迫力な低音の歌声で宙組を支えていくのでしょう。

 

そして、エトワールは小春乃さよ

 

ずっとエトワールやって欲しいと思ってたから嬉しい!

いっつもニコニコしてて本当に可愛い...

もっと歌声を聞いていたい娘役さんです。

 

スタイリッシュな宙組らしさ

オープニング見ていて思ったんですが、やっぱり他のどの組とも違う宙組らしさみたいなものがあるんですよね。

 

洗練された大人っぽさ...現代的なスタイリッシュさ...とでも言うのでしょうか?

トップさんが変わっても、主要メンバーに他の組の出身者がいても、根底にある宙組っぽさが感じられるんですよね。

 

私が宝塚にはまるきっかけになったのは宙組なので、その当時感じた宙組らしさが変わらず残っていることに嬉しく思うと同時に、不思議と安心感があります。

 

お気に入りのウイスキーボンボン

アクアヴィーテで1番お気に入りなのが、客席降りの後かな?にある、和希そらのウイスキーボンボンの場面。

 

星吹彩翔&桜音れいの2人が歌い、そらが男役たちと踊るジャズっぽい場面です。

 

右手にアルコール左手にアルコール♪

胃の中も脳内もアルコール♪

 

このフレーズがずーっと頭の中でぐるぐるしてます。

 

なんていうのか...アメリカの古いTVshowみたいな...

レトロでコミカルな感じが見ててとっても楽しいです。

 

宙組は上級生の退団が続いていて、もんちとれいちゃんの2人がいなくなってしまうのがとっても残念。

最後に素敵な場面を見させてくれた藤井先生に感謝!

 

 

夢白あやの立ち位置とは

今回、ショーでは娘役2番手の位置に夢白あやちゃんがきています。

 

お芝居ではあまり目立たない日本人奴隷娘の1人を演じていたのですが、ショーで急に出てきてびっくり。

 

組配属されてすぐ、まぁ様退団公演の神々の土地で伶美うららの演じるヒロイン イレーネを新人公演で演じました。

 

あの時は、夢白あやって誰?って感じだったのですが、その後も新人公演やバウでヒロインに抜擢され、まどか激推しの次は彼女か...と思われていました。

 

まだ、らら(遥羽らら)とじゅりちゃん(天彩峰里)をぶち抜いて2番手娘役扱いするのは時期尚早なのか...ショーだけ2番手娘役のポジションでした。

 

宙組の娘役さんは美人よりも可愛い系ばっかりなので、それだけで目立ちますね。

身長も高めなので、まどか、らら、じゅりちゃんと並んでいると頭1つ出ている気がします。

 

ショーで真風さん、キキちゃん、まどか、夢白あやちゃんの4人で踊っている場面があります。

パッと目を引くのは夢白あやちゃんなんですが、あまり学年は変わらないのに、まどかの安定感がすごいんですよね。

 

纏うオーラと優雅さ、上品さがやっぱりトップ娘役なんだな...と思わされました。

マント...というか、白く透けた布を纏いながら踊ってるんですが、まるでまどかが制御してるかのように滑らかにふんわり動くんです。

 

頭の先から足の先まで、衣装も含めて気を配ってるんだな...と改めて感心しました。

 

 

宝塚の楽しさを改めて教えてくれた

ずーっと七海さんを追いかけていたので、偏った見方をしていたんですが、久しぶりにフラットな目線で宝塚歌劇を見て、改めて宝塚っていいな、と思わされました。

 

今年はもうちょっと観劇回数増やしていきたいなと思います。

 

お芝居を見る時のマナーを考える(但し、宝塚歌劇に限る)

あけましておめでとうございます

 

いつの間にかあっという間に2020年になってしまっていました。

 

ブログも3ヶ月も書いてなかった。

驚き、桃の木、七海ひろき

 

2020年になってまだ1週間しか経っていないのですが、私、早くももう2回観劇させて頂いております。

 


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2019年は星組エルベで燃え尽き、それ以降はあまり劇場に行っていなかったのですが、久しぶり(って言ってもGOD OF STARぶり)に劇場に行きましたら、2回ともマナーの悪い方に遭遇してしまいました。

 

あなたにとっては数回観劇するうちの1回かもしれない。

 

けれど、他の方には最初で最後の1回かもしれないのです。

 

自分だけじゃなく、周りの人、全てのヅカファン、自分のご贔屓のためにも、マナーをしっかり守って楽しく観劇したいものです。

 

 

観劇時のマナー

お芝居を見る際には色々と気をつけなければいけないことがあります。

 

・携帯の電源は切る

・開演中は喋らない

・前のめりにならない

・帽子は脱ぐ

・写真は撮らない

・録音、録画しない

・前の席を蹴らない

 

などなど

 

これらは宝塚に限らず、どこの劇場でも同じですね。

 

公演によっては、ご挨拶の時のお写真はOKにしているものなどもありますが、基本的にはNGです。

 

この中で、宝塚でもたまに見かけるのが「観劇中のお喋り」。

 

 

観劇中のお喋りは禁止

1度、おじさん2人組(興味ないけどチケットもらったから来ました、みたいな雰囲気)が、まるで家でテレビでも見ているかのように喋ってて辟易させられたことがあります。

 

あの人は誰だ、この人はどうだ、

 

例え興味がなくたって、私よりも何十年も長く生きているなら、お喋りしたらいけないなんてわかりそうなものですけど。

 

1幕でそういうことがあった場合、劇場の方にお伝えすれば注意してくれることもあるので、気になった方は是非伝えてみてください。

 

それ以上にびっくりしたのが、開演中に話しかけられたこと。

 

その時、私は1人観劇していたんですが、幕間でたまたまお隣の席の方とお話させて頂いていました。

 

過去の公演のこととかで楽しくお喋りしてたんですが、その方が2幕の途中で話しかけてきたんです。

 

ほらほら、あそこ!みたいな感じだったかな。

 

びっくりして、曖昧に微笑んですぐにオペラを覗き込みましたが、話しかけんなよ!っていうね。

幕間で「〇〇の場面でどうのこうの〜」みたいな話をしていたわけでもなく。

 

周りにも迷惑だし、私にはもっと迷惑です。

あなたに顔を向けた数秒、見逃してしまった上、集中力が切れてしまいました。

 

 

観劇中の飲食は禁止

宝塚の劇場は座席での飲食が許されています。

これは、宝塚歌劇が元々大衆演劇として生まれている名残りだそうですが、もちろん公演が始まる前と幕間に限ります。

 

また、言わなくてもわかることですが、匂いの強いものは控えるべきです。

マックとかダメ、絶対。

 

先日の観劇時、隣の人が観劇中にキャラメル食べてたんですよ。

 

べつに匂いとかはしないんですけど、包みを開くカサカサっていう紙の音がするわけです。

ヒソヒソ声は耳につくからやめろ!と言いますが、このカサカサした音も同じで、耳障りなんです。

そして、集中力が切れる。

 

喉が渇くなら、口に飴ちゃん放り込んでおくとか、事前に対応してもらいたいものです。

 

 

宝塚ならではの観劇時のマナー

ここから先は宝塚の既存のファンの方向けのお話し。

 

観劇に行くと、公演前、幕間などで隣近所の方とお喋りする機会があると思います。

 

知らない人と世代を超えて好きなジェンヌさんのお話しで盛り上がれるというのは、とっても楽しく、観劇時の楽しみの1つでもあるんですが、たまにガッカリさせられることがあります。

 

それが、噂話悪口

 

先日観劇した時、お隣のおば様にご贔屓を聞かれたので、その組で好きな方を挙げました。

(おば様のご贔屓とは別の方でした)

 

そうしたら、「〇〇さん(私が好きだと言った人)はどこどこでどーのこーのって話をしてたんだけど、私はそれが気に食わない」と言ったんです。

 

悪口って言うほどでもないかもしれませんが、それをわざわざ好きだって言ってる人に言わなくてもいいと思うんです。

 

その後も、その人がトップになれるかどうか、宝塚の人事について見解を披露してくれたのですが、〇〇さんは楽に進めそうよね、みたいな話で、気分がいいものではなかったです。

 

宝塚の人事について考えるのは楽しいですし、予想されてる方のブログも見たりします。

それは自己判断で情報を集めにいっているから、マイナスな発言があっても仕方ないし、嫌なら見なけりゃいいんです。

 

でもね、知らない人相手に、劇場で特定のジェンヌさんを下げるような言い方はしちゃ駄目でしょ。

しかも、その人を好きだって言ってるのに。

 

その上、そのおば様、ショーで銀橋渡ろうとするジェンヌさんに拍手しようとした時、手で制したんです。私が拍手しないように。

誰の時だったかは忘れましたが、びっくりしました。

 

 

また別の時、入り待ちしてたら隣にいた2人組がその組のジェンヌさんの噂話をしていたんです。

 

「□□さんて、✕✕って高校(有名なとこ)に通ってたんだけど」

「□□さんはどこそこの社長の娘だからいい役もらってる」

みたいなね

 

ドロドロした裏事情をね、宝塚受験をしたことのある先輩から聞いたって言って話してたんです。

 

そういう話が面白いのはわかるよ。

でもさ、私のようにそういう噂話はなるべく耳に入れないようにしてる人もいるわけだし、□□さんのファンの人だって近くにいるかもしれないんだから、だれが聞いてるかわからない場所でそういうことは言うもんじゃない。

 

ちなみに、気になって帰ってからおとめで調べましたが、□□さんの出身校は全然別のところでした。

 

 

宝塚が好きな方こそ気を付けて欲しい

誰が好きかも、感じ方も人それぞれ。

悪口を言うな、噂話を言うな、とは言わないけれど、話す前にそこがどこで、周りにどんな人がいるか、話す相手は誰なのかというのを今1度考えて欲しい。

 

名乗るわけじゃないから、〇〇さんの発言が気に食わないって言ったおば様は、私のことを「〇〇さんのファンの人」として認識しているだろうし、私もそのおば様のことを△△さんのファンの方という括りで認識しました。

 

タカラジェンヌ本人とファンは違うけれど、きっとその名を聞いたら、私はその時のことを思い出す。

ファンの一行動で、彼女たちのイメージを下げるようなことはしたくないなと思います。

紅ゆずる退団公演 食聖/éclair brilliant

先日千秋楽を迎えた星組トップコンビ、紅ゆずる、綺咲愛里の退団公演「食聖/éclair brilliant」を見てきました。

もう公演は終わってしまったんですけど、大好きな星組のトップコンビ公演...感想だけは書いておこうかと思います。

 

まず先にお伝えしておくと、私はストーリーのしっかりしたお芝居が好きだということ。

 

そして、大劇場の千秋楽をライブビューイングで見て、東京公演がはじまってわりと早いうちに劇場で見たのにも関わらず、自分の中でなんとなくしっくりこない部分が多くて書くのを先延ばしにしていました。

 

...というのを前提に最後まで読むか決めて頂ければな、と思います。

 

 

紅ゆずるらしいハチャメチャコメディ


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公式より拝借

 

お芝居、GOD OF STARS 食聖は紅ゆずるらしいハチャメチャクッキングコメディ。

 

紅ゆずる演じるホン・シンシンが綺咲愛里演じるアイリーン・チョウと出会い、大切なものを見つける...というのが大まか大まか大雑把なあらすじ。

 

コメディの中に紅ゆずるの這い上がってきた歴史と彼女の笑いのセンス、綺咲愛里の芯の強さなどの要素を入れ込み、礼真琴の成長と次のトップコンビを予感させる紅あーコンビのための退団公演でした。

 

 

オリジナルの退団公演は難しい

この食聖を見て思ったのは、オリジナル演目でトップスターの退団公演を作るのは難しいんだな、ということ。

 

私が今まで劇場で見たトップスターの退団公演は、

宙組 凰稀かなめ 「白夜の誓い」

宙組 朝夏まなと 「神々の土地」

星組 柚希礼音 「黒豹のごとく」

星組 北翔海莉 「桜華に舞え!」

星組 紅ゆずる 「食聖」

 

...と星と宙しかなくて申し訳ないんですが、どれも1幕もののオリジナル作品です。

 

この5作に限っていうと、どれもトップスターとトップ娘役、2番手、退団者などなどの周囲との関係性をお芝居の中で表現しているものが多いです。

 

例えば、白夜の誓いなら同期の緒月遠麻が幼なじみ役だったり、花組からやってきたみりおんが他国から輿入れしてきた王妃だったり。

 

今回の食聖で言えば、圧倒的な差があったリーロンロン(礼真琴)がホンシンシンの背中を見て成長していく姿とか。

 

歴史ものに乗せて作られた作品が多いですが、(龍真咲さんのNOBUNAGAもそうですね)今回は完全なる当て書きのオリジナル作品です。

 

この5作だと、ストーリー的に面白いのは圧倒的に「桜華に舞え!」

 

逆に退団公演を意識しまくってストーリーが面白くなかったのが「黒豹の如く」

 

宙組の2作品は歴史ものと上手に合わせており、すごく面白いわけではないけれど(どちらもバッドエンドだし)、それぞれの意志の強さとか統率力とかが見える泣ける作品でした。

 

この両極端の退団公演を見てきた中で、紅ゆずるの退団公演はどうなるのか非常に気になっていたわけです。

 

どの要素をどれだけ詰め込むか、トップスターの色をどれだけ出すのか...

この公演はここのバランスがうまくとれてなかったんじゃないかな、という気がしました。

 

 

食聖は面白かったのか?

すごく上から目線で申し訳ないのですが、ストーリー自体は悪くなかったと思います。

 

紅ゆずるの心の成長を主軸に礼真琴の成長や綺咲愛里の純粋さや仲間想いな部分が見えてとっても良いストーリーだったと思う。

 

ただ、先ほど言った通り、詰め込む要素とトップスターの色を出しすぎて、「ゴチャゴチャしてたらなんかよくわからないうちに両想いでハッピーエンド」という感じ...

 

 

登場人物が多い

今の星組は男役娘役共に役を付けるべき実力のあるスターが非常に多い。

それ故、登場人物は多いのに出番が少なく、中途半端になっている印象です。

 

役を付けさせたいけど人数が多いことへの解決策?

場繋ぎ的なアイドルグループ。

 

瀬央、天華、極美、天希、天飛の次世代を担う若手男役のパラダイス・プリンス。

 

小桜、桜庭、星蘭、水乃のビジュアル強め若手娘役のエクリプス。

 

役名がついているから、もう少し個々の活躍が見られるかと思いきや、グループとしての見せ場はあれど、瀬央とその他、舞空とその他になってしまっていたのが非常に残念。

 

 

舞台がゴチャゴチャしている

大勢でワーワーしてるのを見てるのは好きなんですけど、とにかく人数が多い。

 

最初の天上での場面からテレビ局、ホーキーズの場面と見せ場は全て舞台上の人数が多くてゴチャゴチャしてる。

しかもメインの人達とその他じゃなくて、役のある目立つ人たちが沢山出てるものだから、見るのが大変。

 

逆にゴチャゴチャしてないと思ったら大体2人。

 

両極端

 

ゴチャゴチャ、しっとり、ゴチャゴチャ、ゴチャゴチャ、しっとり、ゴチャゴチャ。

 

この感じが正直見てて疲れてしまいました。

 

 

要素を詰め込みすぎた

紅さんの退団の他に詰め込む要素が多すぎました。

 

まず、最新の流行り。

InstagramTikTokなどのSNSがセリフの中に出てきます。

時代に沿った柔軟な発想や新しいものに挑戦していくことは必要だとは思うし、誰かがその1歩を踏み出さなきゃいけないとは思うんですが、とりあえず流行りを取り入れてみました、という印象が強かった。

 

そこに、ヒャダインこと前山田健一氏の楽曲提供。

紅あーのトップコンビで話題性バッチリなのにお腹いっぱいですよ......!!!

確かに耳に残る曲で、お芝居を盛り上げるのに一役買ってましたが、わざわざこの退団公演にぶつけてこなくて良かったのでは?という印象。

 

そして、上でも述べたアイドルグループ。

 

アイリーン親子のゴタゴタと復縁。

 

謎のラップバトル。

 

ホンシンシンが紅孩児であった天上人設定...

 

文章を作る時に削る大切さ、というのを何度も言われたんですが、それを改めて実感しました。。

 

 

ストーリーへの悪影響

紅さんとあーちゃんが手を組んで1つのことを作り上げていく、というのは強く感じられたのですが、アイリーンがホンシンシンに恋心を抱くまでの過程がお芝居からはほとんど見えてこない。

 

それなのにお祭りの場面で急にラブラブビームが出まくってるので、急にどうした?感がありました。

 

ホンシンシンの方もアイリーンに対して恋愛感情を抱いている気がしなかったのですが、最後は子沢山夫婦になっています。

 

ここの空白部分が割とでかい!

行間を読むにしても幅が広すぎでは?

 

もう少し要素を削って、ホンシンシンとアイリーンの関係に焦点を当ててもよかったのでは?

 

何より言いたかったのが、満漢全席バトルに何故か餃子を出したこと。

そして勝利していること。

 

これが今回最大のツッコミポイント。

 

天寿光希演じるアイリーン父の餃子エピソードから料理は愛よ、的なことを言いたかったのかなと思うんですが、そもそもまこっちゃんの指定は満漢全席じゃん。

 

そのために材料探す旅に出たじゃん。

 

スカステのタカラヅカニュースでも桃堂純と華雪りらの2人が満漢全席レポ行ってたじゃん。

 

なのに餃子......

 

それなら最初から満漢全席なんて指定しなきゃ良かったし、例えば人の心を動かす料理、とかにして、人の気持ちのわからないホンシンシンが修行に出て、アイリーン父に出会うとかでもよかったんじゃ?

ロンロンは高い食材使っておけばどうにかなる、という考え方で、愛を知ったシンシンに破れて、これからひっとんに支えられて更なる高みを目指す...みたいなさ。

 

ここが衝撃的すぎてついていけませんでした。

 

 

 

次の星組に期待

エルベが良かった分、食聖のアラが目立った結果になってしまったように思います。

 

好きな人が出ていて、カッコ良ければそれで良し、というわけでもないので、脚本はこれからも大切にしていって欲しいなと思います。

 

とりあえず、取れるかわかんないけど、次の星組、ロック・オペラ「モーツァルト」に期待です。

 

 

 

 

初めて宝塚を見る人にオススメの作品

今度、我が家に友人が遊びにくることになりました。

 

持ち寄り宅飲みパーティ。

問題はそう!もちろん!

 

宝塚のどの作品を見せるか

 

言われても聞かれてもないのに、何の作品を見せるか絶賛会議中(1人で)。

 

友人は3人(うち1人は星組 アナザーワールドを劇場で見せている)で、宝塚は初見。

 

宝塚って思ってたより面白いな!と思ってもらえるよう、最適な作品を選びたい!!!

 

ということで備忘録がてら記録しておきたいと思います。

※ここに記録するのは私が用意できる作品のみです

 

 

とにかくときめきたい

一応、いくつか選択肢を用意して選んでもらおうかなと思ってます。

で、「とにかくときめきたい」を選んだ場合はこちら。


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※画像は公式より拝借

 

雪組 伯爵令嬢

 

【ポイント】

・漫画原作でとっつきやすい

・登場人物が比較的少なく、わかりやすい

・宝塚らしいお衣装が多くて華やか

・壁ドン、三角関係、意地悪な女の子と少女漫画要素満載

・ちぎさんがめちゃめちゃかっこいい

 

【マイナス】

・1本もので長い

・ちぎさん病みルートの部分が見てられない

 

早霧せいな、咲妃みゆのプレお披露目公演で、私が雪組作品で繰り返し繰り返し見ている作品です。

雪組さんは私の中で優先度低めなんですが、過去作の中で1番リピートしているといっても過言ではない。

 

ゆうみちゃんのピュアさと綺麗な歌声がまさに宝塚の娘役!

そして、現実男子が言ったらドン引きの台詞を吐きまくるちぎさんがめちゃめちゃかっこいい。

 

 

海外ミュージカルが見たい

海外ミュージカルが見たいのであれば、こちら。


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※画像は公式より拝借

 

星組 スカーレット・ピンパーネル

 

【ポイント】

・宝塚でも繰り返し上演されている人気作

・万人受けするとうこさんのビジュアル

・私が結婚式に曲を使用している(聞き覚えがあるかも)

・見せ場が沢山あって飽きない

 

【マイナス】

・1本ものだから長い

 

星組のスカーレット・ピンパーネルは安蘭けい主演のものと紅ゆずる主演のものがありますが、今回出すのは安蘭けい主演の2008年のスカーレット・ピンパーネル。

 

紅さんの2017年の方でもいいんですが、正直初見の紅ゆずるは好き嫌いが分かれると思う!

 

宝塚らしさを膨らませて見たとき、どちらに転ぶかわからないというリスクがある。

というわけで、今回は宝塚での初演、とうこさんのスカーレット・ピンパーネルを選びました。

 

 

王道 THE宝塚が見たい

これを言われたらベルばらを出すしかないんですが、ベルばらは公演数が多くてどれを出すか悩みますね...


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※画像は公式より拝借

 

宙組 ベルサイユのばら オスカル編

 

【ポイント】

・ベルばらの中でも定番のオスカル編

凰稀かなめの圧倒的なビジュアル

・凰稀、緒月の超絶信頼感

 

【マイナス】

・ジェローデル七海ひろきのウェーブのロン毛があまり好きではない

 

宝塚100周年に上演された宙組凰稀かなめ主演のベルサイユのばら オスカル編。

同じく2014年には、月組でのトップ特出ベルばらとかフェルゼンとマリーアントワネット編もあるのですが、とにかくビジュアルの素晴らしさが話題になったこちらをチョイス。

 

オスカルとアンドレを同期コンビで行っているので、オスカルとアンドレとの幼なじみであるがゆえの信頼感とそれを崩す怖さは秀逸。

 

 

日本物が見たい

この選択肢はあんまり選ばれないかなとは思うんですけど、どんな要求にも答えられるのがヅカオタだよね(?)


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※画像は公式より拝借

 

星組 桜華に舞え

 

【ポイント】

・日本物ほど古くないのでわかりやすい

・歴史的にもファンが多い幕末~明治

・1幕なのに綺麗にまとまっている

・オープニングの見応えばっちり

・血走ってる礼真琴が最高

 

【マイナス】

・ヒゲだらけ

 

北翔海莉、妃海風星組トップコンビ退団公演です。

日本物って言ったら色々あるわけですけども、ガチの日本物はとっつきにくいのと、しっかり見なきゃ話についていけない&大号泣の可能性が高いので、比較的現代よりの桜華に舞えをチョイス。

 

紅、七海、壱城の男前上級生が揃ってヒゲスタイルというのが難点ではあるのですが、北翔海莉妃海風の歌唱力を楽しめる初心者にはオススメの作品。

 

 

とにかくイケメンが見たい

正直、これが1番選ばれる可能性が高いかなと思っている。


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※画像は公式より拝借

 

宙組 銀河英雄伝説@TAKARAZUKA

 

【ポイント】

凰稀かなめの圧倒的ビジュアル

・登場人物が多く、絶対に好きな人が見つかる

・宝塚らしい華やかさと煌びやかさ

知名度の高い演目

 

【マイナス】

・トップ娘役が軍服

 

凰稀かなめ、実咲凜音の宙組トップコンビのお披露目公演。

主演のかなめ様をはじめ、緒月、朝夏、悠未、蓮水、七海、凪七などなど役付きのあるイケメンが多数。

 

みりおんのお衣装がワンピース&軍服という比較的娘役度の低いものなので、そこが悩みどころなのですが、そこはアンネローゼ様がカバーしてくれます。

 

 

とは言え、本命

飽きない時間と宝塚らしさ、ときめきの登場を総合的に考えるとこれかな。


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※画像は公式より拝借

 

花組 カリスタの海に抱かれて

 

【ポイント】

・トップオブトップ 明日海りお

・明日海、花乃、芹香の三角関係が見れる

・フランス貴族と島の人たちとの対比が見れる

・ハッピーエンド

・天真爛漫な花乃の可愛らしさ

 

【マイナス】

・私があまり花組に詳しくない

 

明日海りお、花乃まりあの大劇場お披露目公演。

私はスカイステージで放送されて初めて見たのですが、フランス貴族の上品さとカリスタ島の荒々しさ、幼なじみ、三角関係、敵対する中での禁断の恋などなど見どころ盛り沢山のわりに簡潔で見やすい。

花組の2本ものだと金色の砂漠もいいんですが、なんだかんだ最後はハッピーエンドのカリスタをチョイス。

 

 

結論

今回は、宝塚初心者向けで見やすくわかりやすく、ビジュアルがキラキラッとした作品を選びました。

 

正直、他にももっともっと良い作品があるんですが、今回はとりあえずこの中からプレゼンしていきたいと思います。

 

最終的には美弥、七海のブリドリ見せるので大丈夫(?)です。