変人日記

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物書き志望のヅカオタの雑記帳

芸能人に会いたいハナシ 前編

高校時代の友達は片手に収まるほどしかいないのだが、(といっても連絡とるのは3人)

そのうちの2人と先月久しぶりに会った。

 

家の近所で安いシャンパンを飲んでいたら、片方(Aとする)が突然「芸能人に会いたい」と言い出した。

程よく酔っていた私も「いいね、それ」などと軽い気持ちでのっていたら、次の日曜日に芸能人を求めて夜の街に繰り出すことが決まってしまった。

まさか実行に移すとは思わなかった出不精の私は

面倒くさいな…そんな簡単に芸能人になんか会えるわけないじゃないか

と心の中でげんなりしたが、数少ない友人を失うわけには行かず、結局ついていくことになった。

私が心の中で葛藤している間に、AとBの妄想は最高潮にまで達し、帰宅する時には「芸能人に会いたい」という目的が「松潤とチューする」にすり替わっていた。

 

 

そして、先日実行に移され、芸能人と会うため・・・

改め、松潤とチューするために一張羅を着て、芸能人のいる街=麻布十番に集合した。

 

麻布十番は就活の時以来、二度目の上陸になる。

おしゃれな商店街を闊歩し、ジェラートを食べ、犬の散歩をする麻布十番マダムを見かけては、そこらに芸能人が隠れているのではないかとにまにました。

 

腹が減っては戦が出来ぬ、ということで、とりあえず胃を落ち着かせるために駅付近のおしゃれなイタリアンに入ってみた。

店内では、麻布十番マダムと訳アリカップル(おそらく)などがワイン片手に優雅にパスタをすすっていた。

我々も麻布十番に馴染むべく、お冷をガス入りでお願いし、ビール(一番安かった)片手にパスタをすすった。

私が庶民だからかもしれないが、注文したペペロンチーノ(一番安かった)はもこみち並にオリーブオイルがかかっており、薄味で美味しくなかった。

二人が頼んでいたミートソースやらボンゴレやらはお値段と比例して非常に美味しそうだった。

なんでもかんでも値段で決めてはいけないと心に刻んでおかねばならない。

 

お腹を膨らませたところで作戦会議をし、麻布十番初心者の我々に松潤とのチューはハードルが高すぎるので、目標を「イケメンと接触する」に変更した。

 

目標を設定しなおしたところで、8時半をまわったので、そろそろ狩り(?)に出なければならない。

その前に団体行動のお約束=トイレに一人ずつ向かったのだが、そこで事件は起こった。

 

最後にトイレに行ったBがテンションあげあげ状態で戻ってきたので何事かと聞いてみると、なんとトイレ前でナンパされたと言う。

松潤とのチューを諦めていたBにとってまたとないチャンスである。

なんと相手は長身のイケメン外人店員だったそうで、にわかに盛り上がるテーブル。 

ボブ(仮)は仕事中なのにも関わらず、Bに「カワイイネ」と言いながら握手を求めてきたという。

ボブよ、仕事しろ

 

ただ、引っかかる点が一つ。

私もAもトイレ時に外人店員とはすれ違ったが、イケメンはいなかった。

いたのはチョコレートブラウニー程度に顔の濃いインド人(風)で、世の中のイケメンカテゴリにはおよそ属してないような人物だった。

私とAの記憶が嫉妬でゆがめられているのか、興奮したBの目に高精度フィルターがかかっているのかはわかならいが、結局、Bはボブと連絡先を交換し、本日の目標を早くも達成してしまったのである。

 

つづく