変人日記

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物書き志望のヅカオタの雑記帳

月組 カンパニー/BUDDY 観劇感想

異色で話題の月組 カンパニー/BUDDY見てきました!

 



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月組見るのっていつぶりだろう…

……舞音、か?

 

約2年ぶりの月組ということになります。

 

今回は旦那の全組コンプリートと、大好きな早乙女わかばの退団公演ということでチケットとりました。

 

始まる前から異色だと話題だった今作。

感想を記録しておきたいと思います

 

お芝居  カンパニー 努力、情熱、そして仲間たち

今回のお芝居は原作のある現代もの。

原作小説は新潮社から出ている伊吹有喜先生のカンパニー。

 

小説はよく読みますが、この作家さんのお名前を聞くのは恥ずかしながら初めてです。

 

 

お芝居全体を見た感想としては、

これ…小説として成り立ってるの?

という。

原作というより、今回の脚本石田先生へのツッコミ。

 

もちろん舞台化するにあたって、設定とかはある程度変更されています。それはパンフレットでも原作の伊吹先生が言ってました。 

 

ただね、なんかこう…見せ場だけを強引に繋ぎ合わせただけのような気がするんですよ。

 

顕著なのが、美弥ちゃん演じる高野悠が「バレエをちょろっとかじっただけのアイドルなんかと同じ舞台に立てねえよ」とウィーンに帰ってしまうところ。

 

美弥ちゃん激おこで大慌てかと思いきや、急に夏祭りでのフラッシュモブだの、SNSでのダンスバトルだのをして集客がんばろ!っていうわかばの提案。

 

え、何それ、美弥ちゃん出ないからその分他の方法で集客しようってこと?

 

 

と思いきや、結局ウィーンまで美弥ちゃん説得に行ってるし。

 

そして唐突に始まる夏祭りシーン。

そしてフラッシュモブで謎に柔道の形をするたまきち。

 

からのたまちゃぴ「月が綺麗ですね」

 

月が綺麗ですね、の台詞は夏目漱石が表現したILOVEYOUの日本語訳で、とても文学的なんだけど、アニメかなんかで使われたり乱用されて今じゃチープな台詞に成り下がってしまってます。

 

たまちゃぴがやるからなんとか保ってられるけど、そうじゃなきゃシラケるレベル。

それにたまきちがすごい読書家とか博識って描写もないのにこの表現は…耳にして良い言い回しだ!と思っていつか来る日の為にストックしてました!っていう勘違いナルシストさんに見えてしまわないだろうか。

 

夏祭りとこの月が綺麗ですね、のシーンを入れたくて強引に繋ぎこんだのかな、という印象です。

1幕だけだし時間がないのもわかるんだけど、他のシーンとの繋がりが強引すぎて見てて気持ち悪いです。

 

原作が元々そうなのか、今回の脚本化が悪かったのかわかりませんが、違和感がすごかったです。

 

次に

誰がメインなの?問題

メインはもちろんたまちゃぴなんですが、カップルとしての見せ場の割合はこのくらいに感じました。

 

たまちゃぴ:4

美弥くらげ:4

美弥わかば:1

月城わかば:1

 

美弥くらげがメインでも十分成り立ちそうなレベルです。

 

そもそも、キャラクター自体の厚みはくらげが一番。

 

▼たまきち

妻を亡くしたサラリーマン。元柔道部の体育会系。普段はイエスマンだけど、珍しく専務にたてついて総務部からバレエ団に飛ばされる。

 

▼ちゃぴ

バレエ留学するも海外の荒波に揉まれ撃沈。コンビニ店員しながら日本の中堅バレエ団で細々と活動。スリを撃退してくれたたまきちに一目惚れ。

 

▼美弥

ヨーロッパの公演で主役を務めるレベルの日本人バレエダンサー。足を故障しつつも頑張ってきたがそろそろ限界。進退を悩み中。

 

▼くらげ

元アスリートだが、故障によりトレーナーに転身。美少女ランナーを支える美人トレーナーとして活躍していたが、その美少女ランナーが突然の妊娠で仕事がなくなり、リストラの危機。バレエ団で美弥ちゃんのサポートを任命されるも本人には拒否され必死で食い下がる。

 

 ▼わかば

大手製薬会社の社長令嬢にして中堅バレエ団のメインヒロイン。幼なじみの高野が好きで一緒の舞台に立つのが夢。今回の公演で引退予定。

 

 

ほら、見てよ。ちゃぴのキャラクターの薄さ。半端ないよ。もはやこれ、くらげの話よ。

 

 

みんなで壁乗り越えたらまた壁出て来て…最後は大団円って話の構造自体はわかりやすいし、バレエダンサーとサラリーマンっていう役柄も宝塚…というかたまちゃぴにはぴったりなんだけども、舞台化するには難しい話だったんじゃないかな、という気が。

 

ただ、たまきちの柔道経験のあるサラリーマンって設定はぴったりすぎだったし、ちゃぴ、美弥ちゃん、くらげ、れーこのビジュアルは相変わらず素晴らしかった。

今回で退団のトシちゃんの出番がちょっと足りなかったけど、わかばのプライドの高いお嬢様っぽさもさすがでした。

 

あと、個人的にすごくよかったのがみんなが私の名前を呼んでくれてること。

 

たまきちのね、亡くなった奥さんがともみさんなんですよ。

 

あ、私ともみって言うんですけど。

ほんでたまに「ともみ」とか「ともちゃん」って名前が台詞の中に出てくるんです。

ともみさん役がいるわけじゃないから、余計名前呼ばれてる感があって。めちゃくちゃいい。

 

美弥ちゃんの「ともちゃん?」がずっと耳に残ってます。ありがとうございます。

ヅカオタのともみさんは見に行くべし。

 

 

ショー BUDDY 悪党は月からやってくる

こちらが話題の組長が頭に地球乗っけてるショー。

 

珍しいお芝居仕立てのショーです。

 

宝塚市が首都の平和な地球に月から悪者がやってきてめちゃくちゃやるってストーリーですね。

 

構成自体はよくあるショーと変わらないんですけど、ストーリーがついてる分すごく新鮮。

 

ロケット、男役郡舞、デュエット、フィナーレまでもストーリー仕立て!

普段のビジュアルにわーきゃー!言ってるショーよりも見ごたえあるので、たまにはいいかも。

 

個人的に一番好きだったのは美弥ちゃんが1人でたまきちの帰りを待ちながら色気駄々漏れで歌ってるとこかな。

 

 

 

それにしても、お芝居、ショーと久しぶりに見て思ったんですけど、

月組さんって路線娘役不足してない?

 

 

月は詳しくないからわかんないですけど、今回に関してはちゃぴ、わかば、くらげ、美園の4人しか目立ってなかったかな、という感じ。

わかばもちゃぴもやめるし、そしたら次のトップ娘はくらげでしょ?路線娘役少ないよなー。

叶羽時は新公ヒロインやったけど、はしごおろされた感あるし…あとは結愛かれんちゃんとか?

 

ま、宙も似たようなもんだけどね。

 

とりあえず、次の月組エリザベートも見に行きたいな。