変人日記

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物書き志望のヅカオタの雑記帳

紅ゆずるはプロ失格か

昨日、七海さんの退団と星組千秋楽について書きましたが、今回の星組千秋楽には無視できないトラブルがありました。

 

紅ゆずる、喉潰しちゃった問題

 

昨日の記事は七海さんにフォーカスしたかったので触れませんでしたが、ちょっと思うところがあったので、追加で書くことにしました。

 

 

星組トップスター紅ゆずる、声が出なくなる

今回のショー、ESTRALLASは紅さんの歌から始まるのですが、「エストレージャス〜」の歌い出しで、おや?と思いました。

 

声が小さくて、少しこもったような感じに聞こえたのです。

まず思ったのは、マイクの調子が悪いのかな? ということ。

 

でも、そのあとに歌ったあーちゃんの声はいつも通りだったので、こりゃ紅さんになんかあったんだな、と早い段階で気が付きました。

 

芝居はいつも通りのはっきりしたお声でしたし、最後のかもめよー、もいつも通り伸びやかに歌ってたので、幕間の30分で何かあったのだろう、と。

 

そのあと、プロローグだったかな、

紅さんのソロで一瞬声が完全に出なくなったんです。

 

出演者みんなが紅さんに注目して、1人スポットライトを浴びている、いわば紅さんの見せ場。

 

舞台上の出演者の表情に変化はなかったんですが、紅さんが一瞬辛そうな顔をしたんですよね。

映画館の空気もサッと変わりました。

 

 

機転のきいたトラブルへの対処

その後もずっと掠れたような囁き声で観客はみんな心配でハラハラ。

 

そんな中、中詰めのORANGERANGEチャンピオーネに。

 

ここで、客席降りと銀橋で紅さんのソロがあります。

結構長いし、誰かに変わるってのも演出的になかなか難しい。

どうするのかな、トップコンビとまこっちゃんで3人で歌うのかなと思っていたら、紅さんが一人、囁き声で歌い出し、アドリブで「声ごめんなさーい!」と入れてきたのです。

 

その瞬間、映画館も恐らく劇場も、見ている全員がホッとしました。

 

今振り返ると、この中詰めでのアドリブが、この星組公演千秋楽を成功させる上での大きなポイントでした。

 

最後までどうにかこうにかやり切って後からごめんなさい、ではなく、早めにここでワンクッション入れたことで、紅さんが「声が出なくて苦しんでいる、申し訳なく思っている」という事実が全員に伝わったわけです。

 

これで、紅さんの中でもハードルが下がったとは思うんですが、見てる方も心配はしつつも「今日はそういう日なんだ」と腹をくくれたと思うんです。

 

少なくとも、このチャンピオーネを境に最初のようなハラハラドキドキした感じはなくなりました。

 

ただ、黒燕尾の場面での「フッ」という掛け声。

これは観客全員がちゃんと声が出るかめちゃくちゃ心配してました。見せ場中の見せ場ですから、ここで失敗したら台無しですもんね…

多分本人が1番心配してたと思うんですけど。

この瞬間、会場が一体になって紅ゆずるの発声を手に汗握って待ってました。

 

 

ベストコンディションで千秋楽を終えられなかった紅ゆずるはプロ失格?

退団者の挨拶も終わって、最後の紅さんのご挨拶。まず最初に自分の声が出なかったことを謝ってらっしゃいました。

お芝居の最後でやっちゃったそうです。

ヴェロニカに泣きついたところかなー

 

プロとしては本当に失格だが、このトラブルが起きて、組子の温かさとお客さんの温かさを改めて感じることができた。

 

そう、涙ながらにお話されていました。

 

もちろん綺麗に何事もなく終わりたかったと思うんですよ。

千秋楽だし。退団者もいるわけだし。

 

今回で退団する七海ひろきファンとしては「全部持っていきやがって」と思わなくはないんですけど、紅さんをフォローする七海ひろきというスチルが見られたので、それはそれで良かったのかな、と思っています。

 

お芝居で喉を潰したってことでしたが、自分の限界を見極めて、きちんと調整するのがプロだとは思いますよ。

これ以上声出したらヤバいな、とかね。

 

でも、わざとやってるわけじゃないですし、トラブルが起きることは必ずある。

 

トラブルに対してどう対処するか、が大切なのです。

 

それで言うと、紅さんはあの場で出来る1番良い対処をしたと思います。

 

今回のショーでアドリブ入れられる場面はあそこしかなかったですしね。

急に影コーラスになったり、他の人が歌ったりするよりも、最後まで観客を心配させながら必死に歌い続けるよりも、よっぽど良かったと思います。

 

 

失敗したら早めに謝りましょう

正直、千秋楽時点では、このトラブルに関してはもっと七海さんにスポットライト当てて欲しかったな…としか思ってたんですが、翌日月曜日に仕事で同様のトラブルに直面したのです。

 

直属の人ではないんですが、上司がミスをしてその尻拭いをさせられました。私も結構な迷惑を被った上で、です。

 

発覚したのもミスを犯した本人ではなく、別の人から聞かされ、次の対応も決まっていない。

私は迷惑をかけた取り引き先に謝った上で、社内的な処理もやらされました。

 

本来であれば、部署内の全員に伝えて、謝罪をし、こういう対応をお願いします、とするべきだったのに、人づてに伝えて、対応はおまかせ。さらに処理も人任せ。

 

この知り拭いをしながら、紅さんの千秋楽の対応は当たり前のことだったかもしれないけど、1番大切なことだったんだな、と思ったのです。

 

結局、定時後に本人から「本当にごめんね」の謝罪はあったものの、今後の対策とかもなく、納得できない状態のまま、幕を降ろされました。

 

ミスをしたら自分のミスを認め、早めに状況を相手に伝えて謝る。

 

それに対して周りの人がどう対処するか。

 

紅さんの場合、組子が皆心配しつつもフォローしてくれていました。七海さんはご挨拶の時にもフォローしてました。

 

それを当たり前にやってもらえるか、私のように嫌々やらされるか。

紅さんがプロの舞台人として積み重ねてきたものがあるから、あの千秋楽があったのだと思います。

 

 

紅ゆずるはプロの舞台人

今回、紅さんはものすごく謝ってらっしゃいましたが、千秋楽とは言え、この1度の失敗で「もう星組は見ません!」みたいな人はいないと思います。

 

次の舞台で良いお芝居を見せてくれればそれでいいのです。

 

何よりヅカオタはいつもと違うイレギュラー(ってほどでもないけど)な舞台を見れたというだけでも嬉しいのですから。

 

 

喉しっかり休めて、次に備えてください。

 

星組さん、お疲れさまでした!