変人日記

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物書き志望のヅカオタの雑記帳

美弥るりか退団公演 月組 夢現無双/クルンテープ観劇感想

初日を迎えたばかりの月組 夢現無双/クルンテープを見に行ってきました!

 

運良く宝塚大劇場の方のチケットがとれたので、こないだの土曜日に弾丸日帰りで行ってきました。

 

ネタバレしまくりなので、まだ見てない方で知りたくない方は閉じてくださいね。

 

 

お芝居 夢現無双


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宮本武蔵の人生を描いた物語。

事前に色々感想を見ていたら「とにかく早すぎてついていけない!」「救いようがなくて共感できない」などの否定的な意見が目立ちました。

 

個人的には、カンパニーの脚本が酷過ぎたと思っているので、それを覚悟して行ったのですが、ハードルを下げていたからかそれなりに楽しめました。

 

それなりに楽しめましたが、これは宝塚でやる必要のある演目か?というのが、私の率直な感想です。

 

そして、今の月組の状態を重ねているのだとしたら、最悪の脚本だと思います。

そうよぎらせてしまう時点でアウトだと思いますが…

 

珠城りょう、美園さくらお披露目公演としての夢現無双

たまさくのお披露目公演としても、演目のチョイスは良くなかったと思います。

 

まず、宮本武蔵が結構なクズ。

途中で心改めて生まれ変わったと思ったのに、根本の部分は変わってないし、最後は卑怯な手で佐々木小次郎に勝つものの、お通のところへは戻らず修行を続けていく…

 

これはそもそも宝塚の男役トップスターがやらなきゃいけない役なのか…?

合ってるのってたまきちの体格だけでは…

 

お芝居は1幕だけだから、展開が早すぎて宮本武蔵のあまり良くない部分が目立ってしまっている気がします。

 

ついでに言うと、時間の流れがバラバラで今がいつなのか全くわからん。合間合間に「ここにきてもう3ヶ月が経つが」とか「あれから1年」とか、今がいつなのかを台詞に入れてきてるんですけど、ちょっと脚本としてセコくない?せっかく舞台なんだから時間の表現くらいもうちょい上手くやればいいのに。口で言わせるって1番ラクだしわかりやすいけど、個人的には逃げに見えてしまう。短い時間でまとめなきゃいけないのはわかるけど、ちょっと時間の説明が多すぎて萎えた。そのわりには把握しづらかったし。 

 

さくらのお通もものすごくキャラが薄いんですよね…武蔵の幼なじみでずっと武蔵を想ってるっていう一途なキャラなのに、そこまで目立たないし、印象に残らんというか…

 

添え物として馴染み過ぎていて、目に入ってこないっていうのかな…

 

相手に寄り添うという意味では、トップ娘役としてはいいのか?と思いつつも、自分の意見は「武蔵が好き」って言うだけであとは流されるがまま…みたいな。結局救われないしね。

 

個々の役もカップルとしても、お披露目公演にこの演目はなかったんじゃないだろうか。

 

美弥るりか退団公演としての夢現無双

眉目秀麗な剣士というお役自体は美弥ちゃんに合ってたんじゃないかなとは思うんですけど、最後にやる役ではないよなー、というのが正直なところ。

武蔵を何度も助けてあげるのに、最後に卑怯な手で殺されて終わるという…

 

ただ、役がどうこうより気になったのが、美弥ちゃんの登場シーン。

 

下手から出てきて武蔵とすれ違ってすぐに上手に消えるとか、上手から出て来て一言だけ話して下手花道に消えるとか。

 

ポイントポイントでしか登場しないんですよね。

1回の登場シーンも30秒とか1分とか?とにかく短い。

 

見せ場の巌流島の戦いも「え?もうやられたの?」って感じであっさりしすぎ。

どしたの?時間なかったの?

それなら、最初の方のカラスダンス切ればよかったんじゃないの? 

 

月組さんは路線娘役さんがいないのですか?

月組の大劇場作品はわりと見ているのですが、月組ってこんなに娘役いなかったっけ?って思ってしまいました。

 

2番手の海ちゃんは置いといて。

主要の娘役の役どころを上級生で固めてしまってるんですよね。。

 

上級生娘役を使うのはもちろんいいと思うんですよ。ゆきちゃん退団の時にも書きましたし。

 

でも、この使い方はちょっと違うんじゃないか…?

 

3番手男役の月城かなとがトップ娘を振って結婚する年上女性が白雪さち花…

 

若手路線男役の暁千星がぞっこんになるのが叶羽時…

 

それに対して、武蔵の弟子の少年が結愛かれん…

 

月組さんはそんなに詳しくないけど、さち花は武蔵の姉役でよかったのでは…?逆に楓ゆきちゃんのお甲さん見てみたかった。

叶羽時ちゃんも可愛いんだけど、朱美はもっと若手娘役の方が良かったんじゃないかなー…

逆に時ちゃんがお甲さんで、結愛かれんちゃんが朱美でもよかったのでは。

 

上級生で固めると安定した舞台は見れると思うんですけど、若手は子役とかその他大勢とか。ちょっと極端なんですよね。もうちょいバランスとってほしいな。

 

 

ショー クルンテープ

 

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タイをテーマにしたショー。

大輔先生のショーは好きなので期待してたのですが、こちらもうーん…という感じ。

 

正直、あんまり印象に残らなかった。私の月組さんへの興味が薄いだけなのかしら…

 

美弥ちゃん退団公演ということで、美弥ちゃんは沢山出てたし、後半に1人で銀橋渡りながら歌ってるところもあるんだけど、これ、途中で曲変わったんですよね。

なんか、タイの曲からオリジナルの美弥ちゃんソングに。

どういう事情があったのかはわかんないけど、始まったばかりの公演の途中で変えるってよっぽどじゃない?

批判があったから?とか勘ぐっちゃうよね。

 

ただ、タイ風の鐘が鳴っているゆったりした曲調の音楽はとてもよかった!

雰囲気やお衣装はタイのゆったりした上品さがあって、お芝居とのギャップがよかったです。

 

始まった時は「え?」ってなったムエタイの場面も「シュシュシュ!」の掛け声につい笑っちゃったし、結構面白かった。

ここも白雪夏月のお姉様コンビがセコンドしてたけど…

 

美弥ちゃんと並んで歌うのも白雪さんがしてたけど、これは海ちゃんがショーを休演してたのが大きかったのかな…海ちゃん早く元気になって。

 

あとはありちゃんの女装がよかった。

ゴールドのショーパンに黒髪のショートカットがすごくかっこよかった。

4角関係みたいな場面なんだけど、女装ありちゃんが目立ってて、たまきちがお嬢様的なさくらに惹かれる心情が…むむむ…

 

そういえば、今回初めてトップ娘役美園さくらのお芝居を初めて見ました。

海ちゃんを押しのけてのトップ娘役就任ということで色々言われてました(私も言った)けど、とっても歌が上手でした。

ただ、なんて言うのかな…素の声がめちゃくちゃ高いのに、更に高い声を出そうと頑張ってるっていうのかな。

 

私、人の声にはいくつか要素があると思うんですよ

声そのものとその高さというか…

例えば、ありちゃんは声そのものは低いけど、キーは高いみたいな。

さくらはそのどっちもが高いんですよ、多分。

だから、更に高い声を出そうとするとキンキン声に聞こえちゃうんじゃないかな。

まぁ、素人の分析ですけど。

 

そんなさくらが男役を引き連れて歌うのがセマニフィーク。謎。

ここも曲変わったらしいけど、なんでセマニフィーク…タイじゃなかったんかい。

極めつけは中詰めのシャルウィダンスですけどね…アレンジしてあって、中詰めの華やかさにはあってるし、知ってる曲ってのもあって楽しめたんですけど、タイ…どこに行った。

 

まとめ

うーん…微妙!

やっぱ個人的には脚本しっかりしてないと楽しめないな、と思いました。

宝塚の座付きの脚本家増やした方がいいんじゃないだろうか…数人いるとは言え、ひっきりなしに公演やってんだから1公演にかける時間も少なくなっちゃうだろうし。

 

大輔先生のショーは繰り返し見てると癖になってくることもあるので…次はそれ期待して見たいと思います。

(東京でもチケット確保しているので)